こんにちは、ナンデ印刷スタッフです!
今回は工場長にインタビューをしたいと思います!
──作業中すみません!よろしくお願いします!
早速ですが、工場長はナンデ印刷に入って何年目くらいですか?
だいたい22~3年くらいです。
──すごい長いですね!
入りたての時、大変だった事とかはありますか?
最初はどの印刷機を担当されてたのですか?
入りたての時は、工場の先輩が20も年上だったので、
なかなか話が合わなかったりしましたね。
入社すぐの時は、ナンバリングの機械(※1)を回していました。
──ナンバリング、印刷している時にたまに見るのですが、
ずっと流れる紙と番号を凝視していないといけないと聞いて、
私は目が回りそうでした……
当時のナンバリングって、オフセット(※2)だったんですか?
オフセットでした。
動体視力はよい方なので、目が回ることはないです(笑)。
その辺は合っているのかもしれませんね。
自分が入ったときは、活版の機械もありましたが、
1年くらいで活版(※3)の印刷機は全てオフセットに切り替わりました。
(工場長の手元にある黒い板が、オフセット印刷用の刷版)
──この20年の期間だと印刷の技術や傾向の移り変わりも、かなりありそうですね。
対応していくのも、大変だったのでは?
それを言うと、やはりPCが普及したのが大きいと思います。
昔はアナログだったので、工場での作業も、その前工程の作業も全てアナログでした。
活版まではいかないですが、今のような漢字変換機能もないので、
オペレーターさんが文字を一つ一つ探し、原稿やフィルムの切り貼り、調整も全て手作業。
今では、PCで刷版を焼くまでの作業や、またインキ情報などもデジタルですからね。
昔は職人の技術が必要だった部分が、PCで出来てしまいます。
それでも、やはり人間の目で見て調整しないといけないところは
もちろんありますが。
──アナログの時代、とても気の遠くなる作業ですね……!
逆に今までで、一番印象に残っていることなどを教えて下さい。
4色機(※4)が入った時はうれしかったですね。
それまでは、1色・2色機しかなかったので、
2色機を駆使してフルカラーを刷ったりしていた部分が、
かなり楽になりました。
──えー、そんなことが出来るんですか……!?
2色機で、まずはシアン・マゼンタを印刷し、
乾かしてからもう一度イエロー・ブラックを印刷するんです。
それで4色はできるんですが、やはり厳密な色合わせなどは
難しかったですし、小さいサイズしか入らない印刷機だったので、
時間がすごくかかりました。
それでも、両面フルカラーで大ロットの印刷も受けていたりしましたけども(笑)
──むちゃくちゃ大変そうですね……
ちなみに、工場長おすすめの印刷・紙はありますか?
簡単・綺麗に印刷できるのを考えると、
オススメはノーマルなもの(コート紙やマット紙などに印刷)に
なってしまいますが……(笑)
扱いが難しいですが、和紙や特殊紙に印刷(※5)したり、
厳密な特色などは技術の向上にもつながるので、
出来るかぎりはさせていただいてますよ。
──特殊紙印刷を私も頼む事が多いので、いつも助かってます。
突然ですが、工場長はモータースポーツもやっておられたということで、
機械の整備などが得意とお聞きしました。
その辺りも仕事に生かされてたりしますか?
たしかに、自分で車を整備したりしていたので、
機械の技術を付けたのは車関係がきっかけですね。
そこで身についたものは生かされていると思います。
細々したトラブルなどは、どうしても自分で
処理しないといけない部分もありますしね。
(この道20余年の大ベテラン!ナンデの歴史も垣間見えます)
──たまに調子悪くなってしまう時、いつも見てくれてますもんね。
最後に一つ。工場長にとってナンデとは?
そうですね……一番最初、そんなに印刷に興味はなくて、
機械を作る方に興味があったんです。
ただ、印刷関係の仕事をしていた知人の話を聞いて、
たまたま求人があったのでやってみようかな、というくらいだったんです。
20年以上この仕事を続けられているのも、
代表(※南出政仁代表のこと)がいたからというのも大きいかもしれません。
色々ありますが、ナンデに入ったのは間違いではなかったという感じですかね。
──それだけ長く続くのって、すごいと思います。
たくさんの質問にこたえていただき、ありがとうございます。
色々な印刷をお願いすると思いますが、これからも、よろしくお願いします!
※1 ナンバリングの機械 とは
チケットや領収書などに連番(ナンバリング)を印刷するができる機械。
普通の印刷と違う扱いになることが多い。
オフセット印刷のこと。金属版を一旦ゴムブランケットに転写(オフセット)し、
紙に印刷するという方式。多分昨今一番メジャーな印刷方式です。
※3 活版 とは
活版(かっぱん)印刷のこと。「活字」と呼ばれる金属でできた文字を拾って
版を作り、印刷する。
古めかしいイメージがあったが、逆にレトロ感が出て根強い人気がある。
活字拾いといえば「銀河鉄道の夜」でジョバンニのお仕事でも有名。
※4 4色機 とは
4色が一度に刷れる機械。C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(スミ)
を使い、それぞれの印刷面積を変えることでフルカラーが表現できる。
一度に4色が刷れるので、フルカラーにかぎらず特色4色なども可能。
※5 和紙や特殊紙に印刷 とは
和紙や特殊紙は、風合いが出るが、表面に印刷が乗りやすいような塗工を
施していないので、乾きにくかったり、色がくすむ・暗くなってしまったりという
ことがある。
その紙に合わせて印刷を調整したり、時にはニスをひいたりなど、
ひとくちに印刷と言っても、技術・経験・知識が使われているのである……